2016年12月20日火曜日

Overkill VRレビュー:日本人好みな豊富なカスタマイズと実銃での銃撃戦!


VIVE、Oculusに対応している”ゲーム”だ

http://store.steampowered.com/app/518720/

さて、VRHMDを購入した方は一通りのコンテンツを触って満足した段階だろう。
人によっては最初から知っていて、購入した人も居るだろうし、
もしかしたら、VRを取り巻く状況を知らずに買った人も居るかもしれない。
早い話が”ゲーム”が少ないのだ。
簡単なミニゲームのような物が多く、コアゲーマーが長期的に楽しめるタイトルは少ない。

HTC VIVEやOculusが正式リリースされてから、半年以上が過ぎた。
アーリーアクセス含めてだが、ゲームらしいゲームが増えてきた。
それこそRawdataや、The BrowkenExperimentなどが該当する。
そして11月にアーリーアクセスを開始したOverkill VRも、
非常にゲームらしいゲームをしているタイトルだ。
Paydayの開発元のOverkill Softwearとは関係ない


閑話休題。
忙しい人向けにOverkill VRの良い点と悪い点からまとめて見ていこう

Good
  1. シンプルな操作性で、楽しい銃撃戦
  2. 戦闘で稼いだ経験値やお金を稼ぐRPG要素
  3. 豊富な銃と、豊富なカスタマイズアップグレード
Bad
  1. 移動式ではない棒立ちシューター
  2. 取得できる経験値とお金が少ない
  3. それほど楽しくない機銃ステージ
ここからは上記を踏まえたゲームシステムの解説を行う。

  • 「あえて捨てた移動」
Overkill VRは移動式ではない棒立ちシューターに分類される。
プレイヤーは遮蔽物にカバーしながら戦うのだが、
その遮蔽物にカバーする、という行為自体が、
ルームスケールとマッチしていて没入感が高く、遊んでいて楽しいものとなっている。

遮蔽物から少しだけ身を乗り出し、射撃するという行為はポジショントラッキングだけでは難しい
ルームスケールがあるおかげで、伏せ射撃なども可能となっている。


FPSでよく見る伏せ射撃などもお手の物

またカバーシューターで移動が存在しないので、純粋に射撃が楽しめるのも地味に嬉しい。
射撃→カバー→射撃→カバーをテンポよく行え、爽快な銃撃戦の楽しさを移動で阻害されない。
Bad項目で「移動式ではない」とは言ったが、
棒立ちシューターのデメリットを逆手に取った仕様とも言える。
むしろ棒立ちだからこそ純粋なシューティングを楽しめるのだ。

  • 爽快な銃撃戦
そして銃撃戦を楽しく感じさせられる多数の調整も嬉しい。
なんと言っても銃の種類だ。

現在リリースされているVRシューターの殆どがピストルメインなのだが、
このOverkill VRはピストルはあくまでサイドアームの一つであり、
メインであるプライマリ武器は両手持ちの武器だ。
アサルトライフルにサブマシンガン、ショットガンにスナイパーライフルなど、
他のVRシューターではお目にかかりにくい、しっかりとしたラインナップだ。

更には各カテゴリ毎に、複数の武器も存在する
ピストルだけでも2つ、サブマシンガンも複数、アサルトライフルも複数など、
いくつか種類が存在するので、自分に馴染む・好きな銃を扱う事が出来る。


ただしショットガンは現在一種類しか存在しない


そして戦闘では2つのプライマリ武器と、1つのサイドアームを自由に持ち込む事が出来る。
マップによって好きなロードアウトで戦闘に挑む事が出来る。

本作の銃撃戦の楽しさを増幅させるのがリロードシステムだろう。
Ver1.0時点では、グリップボタンを押すだけでリロードが出来たのだが、
Ver2.0になってからは、マニュアルリロードシステムが導入された。
リロードボタンを押すと、左手にマガジンを持つので、
右手の銃にあるマガジン部に近づけるとリロードが完了する。
コッキングなどの動作は必要とされないので、
ワンボタンリロードと、Hotdogs(H3VR)の複雑なリロードシステムの中間とも言える。
この中間のリロードシステムが、快適さと没入感を上手く高めている印象だ。


リロードが悩ましい人は大容量マガジンにアップグレードしよう

中には面倒くさくなって、難易度が上がったと思う人も居るだろうが、
以前は弾切れを起こすと、数秒間あるリロード時間の間、じっとカバーするだけだったが、
慣れると以前のリロードよりも高速でリロードが行え、
カバーせずとも、すぐに再戦闘が可能となる程の速度でリロードが行える。
戦闘のテンポが格段に早くなっているので、逆に素晴らしい調整となっている。

  • 戦闘を更に楽しくさせるロードアウト画面
戦闘マップに移動する前に、プレイヤーは戦場へ赴く前にロードアウトを設定しなくてはいけない。
ロードアウトを設定出来るキャンプメニューでは、様々な設定が可能で、
まず武器とアーマーの購入・装備、武器アタッチメントのカスタマイズ…
更には戦闘中に使用できる消耗品の購入が可能だ。


命綱のアーマー、体力や自動回復率などが向上し、生存力が段違いになる。 

最初に言った通り、Overkill VRは豊富な実銃が存在する
他のVRシューターに比べると、武器の数も多いし、
そもそもが珍しい両手持ち系の銃も豊富に揃っている。
その時点でミリタリー好きにはたまらないだろうが、
極めつけがカスタマイズシステムの存在だ。

戦闘でXPを稼いで、レベルを上げると新しい武器がアンロックする権利が貰え、
戦闘で得たお金を使って購入・好きな武器をカスタマイズを出来るのだが、
そのカスタマイズの数が中々に多い。
カスタマイズ箇所もサイトやマガジン、銃身に引き金など細かくカスタマイズ出来る。


この銃だと8つのアタッチメントに2つのスキンカスタマイズ、合計10箇所も設定出来る


サイト一つ取ってもアイアンサイトにレッドドットサイトにACOGサイトなど様々に存在する。
しかしカスタマイズといっても、基本的にアタッチメントは値段の高い物の方が性能が高く、
サイトとスキン以外は上位互換品となっているので、ビルド要素は基本的に薄い。
あくまで武器の強化・アップグレードの形にとどまっているか。

他のゲームで言うのであればPayday2のカスタマイズシステムを想像してもらえば、
ほぼその通りだと通じるだろう。 


ステルス要素はないので、サプレッサーの存在は必要なのだろうか?


カスタマイズシステムは楽しいのだが、最初に触れた通り金銭バランスが少しシビアなのだ。
現在開放されているマップをクリアして、
$8000程(初回クリアボーナス含めると15000程)獲得出来るのだが、
銃を新しく購入するのに$1500~$20000程のお金が要求され、
更にカスタマイズパーツが安い物だと$1500程だが、
高い物は$15000と結構振り幅が大きく、
一つの銃をアップグレードするだけでもかなりのお金が要求されてしまう。
1ステージが5分程で終わるとしても、銃の数が多く、カスタマイズまで楽しもうとすると、
ステージを何度も繰り返し遊ぶのは少し精神的に厳しく感じられる。
その存在が生死を分けるアーマーや、体力や支援が使える消耗品も安くはなく、
基本的にお金は足りない。

様々な武器を購入していくのではなく、お気に入りの武器を見つけ、
集中的にアップグレードしていくのが良いだろう。
傭兵は非常に貧乏なのだ。

  • スターシステムと戦闘評価画面
戦闘に進む為のマップは、ステージをクリアしただけでは解除されない。
次の戦闘マップに進むには一定数の「スター」を所持していなければいけない。
スターを取得するには、ステージ毎に4つ特殊条件が設定されているので、
その条件を1つクリアする毎に1つスターを獲得出来る。


スターの取得状況もひと目でわかるのは地味に嬉しい

その条件は様々で、ヘッドショットを一定数行うや、弾薬の消費を抑えたり、
何回リロードを行うや、何分以内にクリアなど様々だ。
幸い条件は基本的に緩く、意識しなくても殆ど達成できるものが大半であり、、
新しいステージを解除する為のスターの数もシビアではないのもありがたい。
またスターを獲得するとXPとお金がボーナスでもらえるのも嬉しい。

そして戦闘が終了するとどのスターを獲得したか、
キル数やヘッドショット数、連続キルなどのスコアが表示されるのだが、
その成績によってお金にボーナスが乗るので、プレイヤーは自然とテクニカルに戦おうとする
テクニカルに戦う事によって、プレイングも楽しく、更にはゲームシステムもそれを推奨している。
win-winの関係になっているのも嬉しい。


連続キルでのお金の入りは大きいので、積極的に狙おう。

  • 総評価
数あるVRシューターの中でも、武器・カスタマイズの豊富さが優れており、
両手持ちの銃が多く揃っており、面倒くさくないレベルでのマニュアルリロードにも対応。
基本的に弾切れとは無縁なので、兎に角ガンガン撃つ事に焦点が当てられており、
非常に爽快感が高く、撃っているだけで楽しい。
下手な人でも前のステージでお金を稼いで、装備を整えればクリアも可能。
ゲーム初心者でも楽しめるだろうし、
アーリーアクセス中ではあるが、アップデート間隔も比較的に短く、
日本人好みの仕様と、楽しさが相まって、末永く遊べるシューターだろう。

Rawdataや、the broken experimentと肩を並べられるタイトルが登場した。
Overkill VRは間違いなく、買いだ。

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